経験者MRの転職事情

異業種の営業職出身でMRに転職する方々は、いずれも前職で高い営業成果をあげてきているため、MRになった後も営業力を発揮して活躍している方も多くいます。その一方で、前職では営業成果をあげられていても、MRとは営業スタイルが異なるなどの理由でMRとしては思うように活躍できない方も少なくありません。このように未経験者MRの方の場合は、転職時の面接だけでは見極めが難しく、結果的に「玉石混交」といった状況が見られます。これに対してMR経験者の場合は、高い精度でコントラクトMRに転職後に活躍できるかどうかを見極めることが可能なため、コントラクトMRの募集でも、できればMR経験者を採用したいというのがCSO各社の本音だと言えます。

コントラクトMRに転職するMR経験者
ただ、実際にはコントラクトMRに転職するMR経験者は多くはありません。一番の理由は、製薬メーカーの正社員MRと比較してコントラクトMRは雇用の安定性が低いと見られている点にあります。製薬メーカーの正社員MRからコントラクトMRに転職している方の多くは、勤務地希望を実現する強い希望を持っている方です。コントラクトMRの場合、転職後の最初の勤務地を明示した募集が大半ですので、勤務地希望を実現しやすい点が特徴です。



早期退職者の転職事情
勤務地希望の強い製薬メーカー正社員MRの他にコントラクトMRへの転職を希望するMR経験者がいます。それは製薬メーカーの早期退職プログラムを活用して退職した「元MR経験者」です。2016年はジェネリック医薬品の本格的普及を前にして、新薬メーカー各社が一斉に固定費削減に乗り出した年でもあります。大手新薬メーカーは特に給与水準の高い40代以上の年齢層を対象に大規模な早期退職制度の実施に踏み切りました。その結果、数百名にのぼる40代以上の元新薬メーカーMRのみなさんが一気に転職市場に溢れだしたのです。それまで40代のMR経験者は雇用の安定性に対する関心が高いため、コントラクトMRに転職する人は限られていましたが、早期退職プログラムで退職した方々はたとえ2年程度の短期間であっても離職状態でいるよりは遥かに良いと判断し積極的にコントラクトMRへの転職を試みるようになりました。その結果、従来からさほど多くない40代以上の年齢層に対するコントラクトMRの求人に対して応募希望者が大きく上回る状態が生まれ、そうした方々にとってはコントラクトMRへの転職は極めて高いハードルとなりました。

ワークライフバランスとコントラクトMR
これまでMR経験者にとってコントラクトMRは、勤務地希望を実現するための職種という見方が大半だったと言えます。しかし最近になってワークライフバランスの実現という観点で捉える人も増えてきました。特に結婚・出産といったライフイベントでMRとしてのキャリアの中断を余儀なくされる方にとっては、コントラクトMRはキャリアの中断があっても採用される可能性が高く、また2年程度ごとに仕事とプライベ−トのどちらを優先させるか判断できるという点で、断続的にMRとしてキャリアを積んでいきたいという希望を実現するには都合の良い職種だと考えられるようになってきたのです。